初の中国産ウイスキーが発売 ナショナリズムはどの地点?

 今日、2023年12月13日についに中国初の中国産ウイスキーが発売されました。
何年か前に蒸留所を建てるというニュースを見ましたがついに出来たか、という感じです。

場所は四川省のユネスコ世界遺産にも登録されている景勝地の峨眉山だそう。
凄く奇麗なところそうですが、残り僅かな人生で行けそうにはないかなぁ…。しかし改めていると中国デカい。内陸で物流とか大丈夫なんかな?と思ったけど成都市に近いし、今の中国ならなんとでもなるのでしょう。

architecturephotoの記事によると、畳川(チュアン)蒸留所は中国人建築士によってデザインされており美術館のようにモダンです。これ建築費いくらかかってんだ?ぜひリンク先の画像をご覧ください。今年はちょっとつまづきましたが中国経済のデカさ、強さが伺えます。
肝心の生産のほうも、写真では発酵槽が10基見えるのでなかなかの規模のようです。

現地価格が18,000円とのことなので、日本で販売されるなら価格は25,000円ぐらいになるでしょうか。今の日本の購買力だと、なかなか売れそうにはありませんね。それに、「あんた、親でも殺されたんか?」というほど、とにかく中国が嫌いっていうレイシストもいまだに結構いますしね。

カバランのように色々な賞を取って実績を積むまでは、しばらくは主戦場は中国国内になるでしょう。となると、課題は販売戦略と中国人のナショナリズムです。

国が貧しいときは輸入品は高くて手が届かないので国産品を消費します。日本で言うと戦後から1970代まで。舶来品なんて言葉が使われて輸入品を買えるのは富裕層だけでした。

国が発展して一般人まで富が降りてきて中間層まで豊かになると、今度は一般人が輸入品をありがたがって買います。最初は車、服、洋酒など物質的で、次第に音楽や文化的なものも取り入れたり、海外旅行に出掛けたりするようになります。日本で言うと1980年代のバブル期から1990年代。中国やアジアでは2010年前後からですね。

国の成長スピードが低下したり停滞するとナショナリズム(国粋主義)に回帰します。「安くて出来が良い。やっぱり国産が一番」みたいな。2000年代以降の日本がそうですね。「日本の未来はWowWow」って歌ってたのはちょうど2000年。世界がうらやむって歌ってたって今の若い子には信じられないかもですね。当時、やたらと日本凄い!凄い!ってメディアが叫んでいましたが、ニュースや海外旅行で外に目を向けてりゃ、んなこたない!もう落ち目ですよ、ってのは分かっていました。

日本が50~60年ぐらいかけてきた事を、中国は20年ぐらいで猛スピードでやってきました。ここ数年は若者失業が問題になったり、大企業が倒産したり、経済にやや陰りが見えます。電気自動車はテスラより中国製が人気ですし、すでにスマホはiPhoneをありがたかることは無くなっています。ナショナリズム回帰が始まっているように見受けられます。

日本人が盲目的に山崎凄い!山崎凄い!とありがたがるように中国人が畳川ウイスキーを飲んでくれれば、スコッチも日本のウイスキーも流通や価格が落ち着いてくれるのではないかと思うのですが。

2004年の上海
建築ラッシュでしたが、まだ空は広い

2004年の上海のバーではウイスキーはまだまだで人気なのはブランデーでした。1980年代の日本と同じですね。